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ボーイスカウトとは

 ボーイスカウトとは、子どもたちの自発性を大切に、グループでの野外活動を通じて、それぞれの自主性、協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを育み、健全な青少年の育成を目指した社会教育運動です。

 ボーイスカウトとは、1908年にロバート・ベーデン・パウエルが発案した青年教育プログラム(スカウティング)が世界に広まった運動です。ボーイスカウトの精神の基本は「Be Prepared」「そなえよつねに」です。

教育プログラムについて

  ボーイスカウトは入隊時に誓いをたてます 「神(仏)と国とにまことをつくし、おきてをまもります。いつも、他の人々をたすけます。体を強くし、心をすこやかに、徳を養います。」 この誓いがボーイスカウトの教育方針を端的に表しています。

 実際のプログラムでは、子供の成長に合わせて、5つの年代別の隊(クラス)があります。小学校1-2年年を対象としたビーバースカウト隊は仲間をつくり集団生活に慣れることが目的で、自然観察や近隣探検などのプログラムが用意されています。小学校3-5年を対象としたカブスカウト隊では、指導者の立てる計画に従った活動を通して、基本的な技能の習得を目指します。山道を歩くハイキングや野外料理、ネーチャーゲームなどの活動を仲間で協力して行動する場面が増えます。小学校6年ー中学生を対象としたボーイスカウト隊は、本格的なキャンプや野外料理をスカウトたち自身で計画を立て実施します。その中でリーダーシップが芽生えます。高校生を対象としたベンチャースカウト隊は、高度な野外活動に挑み、計画・実施・評価をレポートにまとめ提出します。優秀な活動には名誉ある章が与えられます。大学生を対象としたローバースカウト隊では、後輩の指導や社会の中での個人的なスカウト精神の実践が活動となり、全てが自主性に委ねられます。これらの各ステップを通して、社会人として自立した人格を作り上げることがボーイスカウト活動の目的です。

組織について

現代のボーイスカウトは「世界スカウト機構:World Scout Organization」の下に各国の連盟が組織されています。それぞれの国の事情に合わせて、多少の違いはありますが、ベーデン・パウエル氏の意思を共通の理念として活動をしています。日本連盟は、世界スカウト機構が定めた「世界スカウト憲章」に則り規約を作り、運営しています。

日本では、ボーイスカウト日本連盟 が日本におけるスカウト活動の綱領を定めます。各県には県連があり、東京の場合は、 ボーイスカウト東京連盟 があり、各県連は数地区で成り立ちます。地区には、地域や支持団体が自治する団が複数所属し、当団は、東京連盟城北地区に所属します。各団から地区に部門担当委員を選出し、地区での互選により委員長を選び、東京連盟に部門委員会に出席するというように意思決定機関となっています。また、スカウトの教育に関してはコミッショナーと呼ばれる委員が地区や県連、日本連盟で組織され、教育規定や教育指導を行っています。

各団では、地区の指導に従い、日本連盟規定に沿って運営されています。

当団内の組織や規定については、板橋5団の紹介のページをご参照ください。

 

よくある質問

Q:親の関わり方は?

A:お子様の年齢により異なります。ビーバー(7・8歳)では、原則的に親も一緒に活動に参加します。カブ(10~12)では、親の代表がデンリーダーという指導者になって参加します。ボーイ以降の年代では親という形での参加はなく、指導者や団委員、育成会会員となって、子供の活動を広い目で支援します。

Q:ボランティア活動ですか?

A:そうです。日本のボーイスカウト活動はスポンサーや公的補助金ではなく、各団の自己資金で運営され、指導者や団委員もボランティア(無給)で活動しています。ただし、活動・運営に関する費用を支援者や支援組織からの寄付などで補填しているケースもあります。団により異なりますが、当団(板橋5団)の場合、大半(90%以上)は所属会員の自己負担で行い、一部を地域団体や個人からの寄付等で補っています。

Q:経費はどのくらいかかりますか?

A:必要経費には、大きく4つあります。①日常の活動経費(教材、資材、交通費)②行事参加費(キャンプ、スキー、大会参加)、③登録費(日本連盟、東京連盟)、④運営費(本部維持費、共用機材、事務費)。当団の場合、②を除き年間4万円です。②はビーバー、カブでは年間1~3万円、ボーイ以降は年間2~5万円程度です。ジャンボリー(日本大会・世界大会)に参加するにはかなりの経費がかかりますが、自由参加です。

Q:参加するにはどうすれば良いですか?

A:まずは、ご近所のボーイスカウトを見学されることをお勧めします。活動方針や運営方針は各団で異なりますので、既に参加されている保護者から様子を聞くのも良いでしょう。参加団が決まったら、団に連絡を取り、団委員や指導者との面接を行います。そこで規約や経費のことを詳しく説明してもらってください。双方とも了解すれば、入団が決定します。

Q:中学生なのですが、今からでも参加できますか?

A:できます。小学校入学時から大学卒業まで、いつでも参加できます。ただし、ビーバー、カブ、ボーイと各隊での教育内容に連続性がありますので、できるだけ早い時期からの参加をお勧めしています。

Q:「ちかい」と「おきて」とはなんですか?

A:別ページをご覧ください。

Q:なぜ野外活動をするのですか?

A:ボーイスカウトの創始者であるベーデン・パウエル(BP)が提唱したもので、100年以上の伝統があります。BPは、子供に自然の中で生き抜く力を身に着けさせることを教育することを重要視しています。それ故、テントの張り方、火の取り扱い、野道の探索、地図の読み方、ロープの結び方などがプログラムに数多く入っています。また、小学生低学年などでは、子供は外遊びが好きという素直な気持ちを大切にし、体を動かし、野外での自然とのふれあいの中で、子供は自然に秘めれた法則や自然の摂理を実体験として学ぶプログラムを用意しています。ボーイスカウトでは、成長のひとつの過程として、野外活動が大切だと考えています。

Q:なぜ奉仕活動をするのですか?

A:この方針も、ベーデン・パウエルが提唱したもので、騎士のおきて(the code of the knights)として、騎士は親切で女性や弱者を助けるものとしています。ボーイスカウトでは、最初の段階から仲間との協力、他者への思いやりを大切にした教育を行います。赤十字の赤い羽根や災害募金などを行うことも、助け合いや奉仕の精神の教育の1つと位置付けています。

Q:なぜ制服を着るのですか?

A:ベーデン・パウエルはスカウティング・フォア・ボーイズの中で、野外活動に適したユニホームを身に着けることを指定しています。国が違っていてもスカウトの制服を着ていれば兄弟だと言っています。実用的には、仲間意識の高揚効果がありますし、一目で分かるという利便性もあります。子供ですので、活動中に迷子になっては困るという安全上の理由もあります。最初は恥じらいもありますが、慣れると何でもなくなります。見知らぬ町で制服を見つけると、つい、声をかけたくなるという交流効果もあります。

Q:国旗掲揚をするのはなぜですか?

A:スカウトの誓いは「国と神とに誠をつくし」で始まります。これは世界中のスカウトに共通のことであり、国際大会でもそれぞれの国の代表であることを自覚して誇りを持って行動します。国旗を敬うことを教育するのもスカウト活動の1つです。スポーツの国際大会などで、国旗や大会旗の掲揚をボーイスカウトが担当することが良く見られますが、それはボーイスカウトは旗の掲揚法を学んでおり、確実に務めるという信頼からだと思われます。

Q:国際的にはどうですか?

A:世界の195か国中の169か国が参加しています。参加総数は約4000万人、参加国の人口で割った組織率は約0.7%です。日本のスカウト数は約10.5万人、人口は1億3000万人ですので、組織率は0.08%です。世界平均に比べ低いのですが、ヨーロッパ諸国(フランス(組織率0.1%)やドイツ(0.15%)、オランダ(0.05%))と大きな差はありません。発祥の地、英国の組織率0.7%でヨーロッパではトップです。米国が最も盛んであり組織率は2%以上で、米国大統領は自動的に全米スカウト連盟(BSA)の名誉会長に就任します。アジアで盛んなのは、フィリピン(2%)とインドネシア(3%)、台湾(0.3%)、シンガポール(0.2%)です。また、参加していないのは中華人民共和国(香港特別区を除く)、中央アジアの諸国などです。(参考ページ

Q:宗教や思想はどうなっていますか?

A:基本的に自由であり、互いの思想信条を認め合うことが前提の組織です。世界中の国(一部を除く)が参加していることもその証だと思います。世界スカウト憲章にもそれぞれの国の宗教、法律に従って活動するように、各人の表明する信仰を尊重するように書かれています。また、ボーイスカウトには、信仰章という教育プログラムがあって、各人が深めたい宗教を理解し学ぶことを推奨しています。逆に、他人の宗教や思想を認められない方には参加をお奨めしません。

Q:敬礼や制服など軍隊を連想しますがなぜですか?

A:創始者のベーデン・パウエルも、日本で運動を推奨した乃木希典氏も軍人でした。その影響があることは確かだと思います。例えば、BPは、一人でジャングルで迷ったらどう生きるのか、仲間が怪我をしたらどうするのか、というような斥候軍人の知恵をスカウト活動に取り入れいます。その活動の様子を見た乃木氏は、軍の救護班のようだ、と表現しています。しかし、BPは、日本のサムライ、中世の騎士、インデアンの酋長は自ら掟を守ることを名誉とし、彼らは弱きを助け、正義を守る勇敢な英雄だった、と記し、ボーイスカウトの活動を見学した乃木氏は、ボーイスカウトとは英国紳士を育てる教育法の1つである、形式的に訓練を真似しても意味がない、大切なのは精神だ、と述べています。つまり、元軍人が考えた活動ですから形式的には軍隊に似たものがあるのは否めませんが、その精神は、勇気、誠実、忠義、礼節を兼ね備えた立派な社会人を育てることです。ボーイスカウトは始まったときから、軍隊でも軍人養成教育でもありません。

本ページの作成にあたり、原著や文献確認や他ページの参照し、できる限り間違いのないことに努めました。ご意見等がありましたら、本サイトの「問い合わせ」ページよりご連絡ください。(文書作成担当 板橋第5団 副団委員長 市川道教)